SNSはじめるくん

製造業・メーカーのインスタグラムの始め方

製造業・メーカーのInstagramを、開設からプロフィール、ハッシュタグ、工場の写真の注意点まで順番にまとめました。実際に運用されている製造業・メーカー6アカウントの投稿72件(取得日2026-08-14・投稿の時期はアカウントにより2024年7月〜2026年8月)を集計し、消費者向け・施主向け・採用向け・受注アピール向けの4パターンのプロフィール実例を載せています。

製造業・メーカー向け

消費者向け・施主向け・採用向け・受注アピール向けの実測プロフィール例とハッシュタグ【2026年版】

「製造業のInstagram」とひとまとめにできないのがこの業種です。実測した6アカウントを見ると、同じ製造業でも見せる相手が4つに分かれていました。家電・食品メーカーの2件は自社製品を使う消費者に向けて、建材メーカーの1件はその先で色を選ぶ施主に向けて、金属加工メーカーの1件は採用と地域とのつながりを見せるために、残り2件(金属加工1件・漁具1件)は取引先に向けて受注や実績を直接アピールするために運用していました。相手によって、撮る写真も、書く文章も、付けるハッシュタグも全部変わります。もう一つ実測で分かったのは、ハッシュタグに「業種の定番」が無いという実態です(この6件の母集団については下のハッシュタグ集計欄で説明しています)。72投稿・302種類のタグのうち、2アカウント以上が共通して使っていたのは #製造業 の1つだけでした。自分がどの相手に向けて出すのかを最初に決めてから、プロフィールとハッシュタグを設計するほうが早く進みます。

最終更新: 2026-09-09

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製造業・メーカーが開設前に知っておくこと

最初に決めること
どの相手に向けて出すか(消費者・その先の施主/使用者・求職者・取引先への実績アピール)
実測のキャプションの長さ
中央472字(同時期に測った葬儀274.5字・保険235字より長い)
表現の制約
根拠のない「当社比」「業界最高水準」等の表示は使用不可
撮影前に確認すること
自社が営業秘密として管理している設備・工程が写り込まないか

開設〜運用開始までの4ステップ

アカウント開設からプロフィール設計、最初の投稿、運用リズムまでの順序。上から順に進めれば迷いません。

ステップ 1

アカウントを開設する

開設後すぐにプロアカウント(ビジネス)へ切り替えます。切り替える前に、下の「実測: 同じ『製造業』のInstagramにも、4つの見せる相手がいた」を読んで、どの相手に向けて出すか決めておいてください。

  • 設定 →「アカウントの種類とツール」→「プロアカウントに切り替える」を選ぶ
  • カテゴリは事業内容に近いものを選ぶ
  • ユーザーネームは社名(海外向けならローマ字表記)にする
  • 消費者・施主/使用者・求職者・取引先のどれに向けて出すかを先に決める

製造業・メーカーならでは: 実測した6件は、家電・食品メーカーの2件が消費者向け、建材メーカーの1件がその先の施主向け、金属加工メーカーの1件が採用・地域向け、残り2件(金属加工1件・漁具1件)が取引先への受注・実績アピール向けと、はっきり4つに分かれていました。複数の相手に向けて出す場合も、投稿ごとに相手を決めて内容を分けるほうが伝わります。

ステップ 2

プロフィールを設計する

自己紹介の1行目で「何を作っている会社か」を言い切ります。下に4パターンの完成文を置いてあるので、自分に近いものを選んで〈 〉の中だけ書き換えれば埋まります。

  • 下の「そのまま使えるプロフィール文4例」から自分に近いものを選ぶ
  • 1行目に何を作っている会社かを書く
  • 「当社比」「業界最高水準」等、根拠を示せない表現は使わない
  • プロフィール写真・投稿に写り込む設備が自社の営業秘密に当たらないか確認する
  • プロフィールリンクは公式サイト・採用ページ・事例ページのいずれか1本に絞る

製造業・メーカーならでは: 実測した金属加工メーカーの@tainexasは、自己紹介欄の中に自社名と地域名のハッシュタグ(#タイネクサス #TAINEXAS #兵庫県 #神戸市 等)を直接書き込んでいるだけでなく、投稿本文にも#姫路市 #西脇市 #播磨 や英語の#Hyogo #Nishiwakiのような地域名タグを使っていました。

ステップ 3

最初の10投稿を準備する

投稿のテーマは下の「最初の10投稿」を順番に使います。工程を紹介する投稿は、自社が営業秘密として管理している設備・図面が写り込んでいないか確認してから公開してください。

  • 外観・スタッフ紹介など、営業秘密に触れない投稿を先に揃える
  • 取引先の設備・図面が写り込む場合は、公開前に取引先に確認する
  • 実績・性能を紹介する投稿は、根拠を示せる数字だけを使う
  • ハッシュタグは下の実測グループから、自社名・地域・工程・用途の組み合わせで選ぶ

ステップ 4

運用リズムを固定する

最初の10投稿を出し終えたら、無理のないペースで継続します。実測では投稿間隔がアカウントごとに大きく違いました。

  • 投稿する曜日・時間帯をあらかじめ決めておく
  • 公開前に、優良誤認表示になっていないか毎回見直す
  • 工程・設備が写る投稿は、公開前にもう一度写り込みを確認する
  • 1週間続けたらインサイトでプロフィール表示数を確認する

そのまま使えるプロフィール文4例(製造業・メーカー)

〈 〉の中を自分の情報に置き換えれば、そのまま貼って使えます。実測した6アカウントは、消費者向け・施主向け・採用向け・受注アピール向けで書き方がはっきり分かれていたので、4例ともその違いに合わせてあります。自己紹介欄は入力できる文字数に上限(150字)があるため、余白を残した長さにしています。

1. 自社製品が消費者の手に渡るメーカー(家電・食品など)

自社ブランドの商品を一般消費者が直接使う、BtoCのメーカー向け。

名前欄

〈会社名〉|〈商品ジャンル〉のメーカー公式

自己紹介欄(83文字)

〈会社名〉公式アカウントです。
〈商品ジャンル〉を作っているメーカーです。
〈使い方・お手入れ・レシピ〉のヒントを毎週発信しています。
▼商品情報はプロフィールのリンクから

リンク欄

商品情報ページか公式サイト1本

実測した家電メーカーの@panasonicjpは毎回1つの商品を取り上げて本文の最後に型番を書き、豆腐メーカーの@shonan_tofuは調理時間と分量を明記したレシピ紹介を続けていました。どちらも「何の商品の話か」を毎回はっきりさせる書き方です。

2. 直接の買い手ではない、その先の施主・使用者に向けるメーカー

施工店や販売店を通じて届く商品を、その先の施主・使用者に向けて発信したいメーカー向け。

名前欄

〈会社名〉|〈商品カテゴリ〉の選び方のコツを発信

自己紹介欄(101文字)

〈商品カテゴリ〉メーカーが〈選び方・使い方〉のコツを発信しています。
〈施工店・販売店〉を通じてお届けしている〈会社名〉です。
〈事例写真・シミュレーション〉を随時公開中。
▼詳しくはプロフィールのリンクから

リンク欄

事例ページかシミュレーションページ1本

実測した建築塗料メーカーの@astecpaints_officialは、直接の取引先である施工店ではなく、その先で色を選ぶ施主に向けて「色選びのコツ」を発信していました。#外壁塗装の色選び #アステックペイント色選び のように、選び方そのものをテーマにしたタグを使っています。

3. 採用と地域のつながりに向けるメーカー(金属加工など)

働く人を集めたい、地域とのつながりを見せたい製造業向け。

名前欄

〈会社名〉|〈市区町村〉の〈加工内容〉メーカー

自己紹介欄(90文字)

〈都道府県〉〈市区町村〉の〈加工内容〉メーカー「〈会社名〉」です。
〈製作実績・学校訪問・社内の様子〉を投稿しています。
〈職種〉を募集中。
▼詳しいお仕事情報はプロフィールのリンクから

リンク欄

採用ページ1本

実測した金属加工メーカーの@tainexasは、学校向けの説明会や地域行事への参加報告を中心に発信し、自己紹介欄に自社名と地域名のハッシュタグを直接書き込んでいるだけでなく、投稿本文にも#姫路市 #西脇市 #播磨 や英語の#Hyogo #Nishiwakiのような地域名タグを使っていました。

4. 取引先への受注・実績アピールに向けるメーカー(什器・部品・海外向け製品など)

発注担当者や取引先に「何を作れるか」を直接アピールし、受注や引き合いにつなげたいメーカー向け。

名前欄

〈会社名〉|〈製作品目〉の受託製造

自己紹介欄(98文字)

〈都道府県〉〈市区町村〉で〈製作品目〉を作っている〈会社名〉です。
〈対応できる仕様・素材・生産体制〉に対応しています。
〈製作実績〉を随時更新中。
▼お問い合わせ・お見積もりはプロフィールのリンクから

リンク欄

問い合わせ・見積もり依頼ページ1本

実測した内装金物・什器メーカーは、自己紹介欄に採用の言葉が無く、#製作依頼 #製作実績 #別注什器 #特注什器 #什器製作 のように、受注につながる実績のタグを使っていました。ただしこれは2024年7月26日〜8月14日の11投稿の話で、それ以降の投稿は2026年6月30日の1本(タグ0個)だけです。同じ発信を今も続けているとは言えません。海外の取引先に向けて同じことをする場合は、取引先の言語で書きます。実測した漁具メーカーの@asanometalは、自己紹介欄を「Stainless steel fishing gear supplier in Japan, supplying hardware for fishing & aquaculture industries.」という英語の一文から始めていました。

  • 〈 〉で囲んだ部分だけが差し替え箇所です。それ以外はそのまま使えます。
  • 自己紹介欄は入力できる文字数に上限(150字)があるため、4例とも余白を残した長さにしています。
  • 「当社比」「業界最高水準」のような、客観的な根拠を示せない表現は使わないでください。根拠は下の「投稿でやってはいけない表示と、工場の写真の注意点」を参照してください。

自社がどの相手に向けて出すかに合わせたプロフィール文と投稿企画は、ヒアリングに答えると無料で作れます。

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ハッシュタグ設計

製造業・メーカーが実際に付けているハッシュタグ

実際に運用されている製造業・メーカー6アカウントの投稿72件(取得日2026-08-14・投稿の時期はアカウントにより2024年7月〜2026年8月)を集計しました。ハッシュタグが付いていた投稿は69件(95.8%)で、種類は302個です。ここでまず分かったのは、302種類のうち2アカウント以上が共通して使っていたタグは #製造業 の1つだけだったという実態です(6アカウント中2アカウント・5投稿)。介護施設や士業のような「業種名+施設名」の定番タグの文化は、この6アカウントには見つかりませんでした(この6件の母集団については下の集計元を参照)。以下は集計に出てきたハッシュタグを、使う枠ごとに分けたものです。

付け方の手順

  1. 自社名のハッシュタグを1つ作る。日本語表記とローマ字表記の両方を用意すると両方の検索で拾われる(実測でも#TAINEXASと#タイネクサス、#asanometalと#asanometalindustryのように複数表記を使い分けている例があった)
  2. 加工方法・素材の一般名のハッシュタグを1〜2個。自社の工程を表す言葉(例 #溶接 #メッキ #パイプ加工)から選ぶか、無ければ自分の工程名で新しく作る
  3. 地域名のハッシュタグを1個。〈市区町村名〉〈都道府県名〉を自分の地名で作る。実測でも@tainexasが投稿本文に#姫路市 #西脇市 #播磨 や英語の#Hyogo #Nishiwakiのような地域名タグを使い、自己紹介欄にも#兵庫県 #神戸市 等を直接書き込んでいた(いずれも1投稿ずつと出現数は少ない)。投稿のタグにするか、プロフィールに書き込むかの両方がある
  4. 用途・シーンのハッシュタグを1個。消費者向けなら商品の使い方(実測 #豆腐レシピ 等)、施主向けなら選び方(実測 #外壁塗装の色選び 等)を選ぶ
  5. 求職者に向けた投稿には、採用や募集の言葉に置き換える。実測では業種名の#製造業でさえ6アカウント中2アカウントにしか使われておらず、業種の定番タグ自体が存在しなかった
  6. 合計5個以内に収める。Instagramは2025年12月18日から1投稿の上限が5個になった

自社名・ブランド名のハッシュタグ

6アカウント中5アカウントが、自分の名前やブランド名でハッシュタグを作っていました。日本語表記とローマ字表記の両方を作っている例が複数あります。

#TAINEXAS #田井鉄工 #タイネクサス #田井鐵工 #asanometal #asanometalindustry #アステックペイント #湘南豆富

@tainexasは#TAINEXAS(8投稿)と#タイネクサス(4投稿)、@asanometalは#asanometal(9投稿)と#asanometalindustry(9投稿)のように、同じ会社を指すタグを2種類作って両方付けていました。どちらで検索されても拾われるようにする工夫です。

地域名のハッシュタグ

地域名のハッシュタグは6アカウント中1アカウント(@tainexas)の投稿にだけ見つかりました。いずれも1投稿ずつと出現数は少なく、日本語表記と英語表記の両方を使っています。

#姫路市 #西脇市 #播磨 #Hyogo #Nishiwaki

同じアカウントは自己紹介欄にも #兵庫県 #神戸市 #明石市 のような地域名を書き込んでいます。投稿のタグにするか、プロフィールに書き込むかの両方をこのアカウントは行っています。残り5アカウントの投稿には地域名のハッシュタグは見つかりませんでした。

加工方法・実績を表す技術用語のハッシュタグ

内装金物・什器を作る金属加工メーカー1件が、2024年7月26日〜8月14日の11投稿全部に同じ技術用語のタグをまとめて使っていました。#madeinjapan #日本製 #大量生産 #一貫管理体制 #一貫管理システム はいずれもこの11投稿全部に付いています(このアカウントの直近投稿は2026年6月30日の1本のみで、タグは付いていません)。

#madeinjapan #日本製 #大量生産 #一貫管理体制 #一貫管理システム #塗装 #パイプ加工 #線材加工 #溶接 #メッキ #鍍金 #ベンダーパイプ #シルク印刷 #国内生産

1社だけで作れる技術用語のタグの数は多く、自社の工程・素材・生産体制を表す言葉を思いつく限り書き出しておくと、投稿ごとに組み合わせを変えられます。

受注・実績アピールを表すハッシュタグ(什器の受託製造)

同じ金属加工メーカーが、店舗什器・大型什器・販促什器のように「何を作っているか」を表すタグも、同じ2024年7月26日〜8月14日の11投稿に固定で使っていました。自己紹介欄に採用の言葉は無く、#製作依頼 #製作実績 のような受注につながる言葉が中心です。

#店舗什器 #大型什器 #販促什器 #オフィス什器 #特注什器 #特殊什器 #別注什器 #内装金物 #什器製作 #製作実績 #製作依頼 #製作現場 #スチール製

プロフィール文の「販促・店舗・イベント什器、内装金物」という実績の書き方と、ここに並ぶタグの内容が対応しています。自社の実績をタグにするときの参考になります。

商品ジャンル・選び方を表すハッシュタグ(消費者向け)

自社製品が消費者の手に渡るメーカーが使っていた枠です。豆腐メーカーは#豆腐レシピ #豆腐 #高タンパク などを8投稿ずつ、建築塗料メーカーは#外壁塗装(9投稿)#外壁リフォーム(11投稿)#アステックペイント色選び(8投稿)#外壁塗装の色選び(4投稿)を使っていました。

#豆腐レシピ #豆腐 #豆腐のある暮らし #高タンパク #健康ごはん #ヘルシーレシピ #夏レシピ #外壁塗装 #外壁リフォーム #アステックペイント色選び #アステックペイントカラー塗り替え特集 #アステックペイントPickUp事例 #外壁塗装の色選び

豆腐メーカーは商品そのものの魅力(レシピ・栄養)を、塗料メーカーは選び方のコツを、それぞれタグにしています。どちらも直接の取引先ではなく、その先で商品を使う人に向けた言葉です。

海外の取引先に向けた英語・多言語のハッシュタグ

漁具メーカー1件が、プロフィールも投稿もほぼ英語で運用し、英語に加えて英語以外の言葉のタグも使っていました。

#purseseine #commercialfishing #pescadecerco #ringnot #snurpenot #aquaculture #purseseinefishing #fiskeri

#purseseine #commercialfishing は英語ですが、pescadecerco・ringnot・snurpenot・fiskeriは英語以外の言葉です。取引先の国の言葉に合わせてタグを使い分けていると考えられます。海外向けに発信するなら、自分の取引先が使う言葉を先に調べておくと近い形が作れます。

業種名・業界アピールのハッシュタグ(定番タグが無い実態)

「製造業」という業種名そのもののタグは、6アカウント中2アカウントの5投稿にしか使われていませんでした。302種類のハッシュタグのうち、2アカウント以上が共通して使っていたのはこの1つだけです。

#製造業 #製造業をもっと盛り上げたい

業種名だけでは同業他社と一緒に見つけてもらえる状態になっていません。自社名・地域名・加工方法のような、具体的な言葉のほうがこの業種では効きます。

集計元: 実際に運用されている製造業・メーカー(家電・食品・建材・金属加工・漁具)のInstagramアカウント6件の投稿72件(取得日2026-08-14)。投稿の時期はアカウントにより2024年7月〜2026年8月まで幅があり、内装金物・什器メーカー1件の11投稿は2024年7月26日〜8月14日のもので、それ以降の投稿は2026年6月30日の1本(タグ0個)だけです。うちハッシュタグが付いていた投稿は69件(95.8%)、ユニーク302種類です。上に載せたハッシュタグはすべてこの集計とアカウントごとの実測データに実際に出てきたもので、当サイトが作った例ではありません。地域名のハッシュタグは@tainexasの投稿本文(#姫路市 #西脇市 #播磨 #Hyogo #Nishiwaki)と自己紹介欄の両方に見つかりましたが、出現数はいずれも1投稿ずつです。母集団の偏りとして、この6件は掲載台帳(corporate-manufacturingカテゴリ・18件)のうち投稿データを取得できた分で、業種の代表性を意図して抽出したものではありません。この集計には2025年12月18日のInstagramの上限変更(1投稿5個まで)より前の投稿が含まれます。現在は5個までです。

自社の工程と伝えたい相手に合うハッシュタグの組み合わせは、ヒアリングに答えると無料で設計レポートを作れます。

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実測: 同じ『製造業』のInstagramにも、4つの見せる相手がいた

「製造業のInstagram」とひとくくりにすると、どれにも当てはまらない設計になります。実測した6アカウントを、実際に届けている相手ごとに分けて見たときの違いを並べました。

  1. ① 最終消費者に向けるメーカー(自社製品が消費財)

    実測6件のうち2件は、自社製品が一般消費者の手に渡るメーカーでした。家電メーカーの@panasonicjpは洗濯機やドアホンなど毎回1つの商品を取り上げ、本文の最後に型番を書いています。豆腐メーカーの@shonan_tofuはレシピ紹介を続け、#豆腐レシピ #高タンパク のようなタグを使っていました。

  2. ② その先の施主・使用者に向けるメーカー

    実測6件のうち1件(@astecpaints_official)は、建築塗料メーカーです。直接の取引先である施工店ではなく、その先で色を選ぶ施主に向けて「色選びのコツ」を発信し、#外壁塗装の色選び のようなタグを使っています。同じ消費財メーカーでも、①のように商品を直接使う人ではなく、その先の意思決定者に向けて出す形もあります。

  3. ③ 採用と地域のつながりに向けるメーカー

    実測6件のうち1件(@tainexas)は、学校向けの説明会や地域行事への参加報告を中心に発信し、自己紹介欄の中に自社名と地域名のハッシュタグ(#タイネクサス #TAINEXAS #兵庫県 #神戸市 等)を直接書き込んでいました。投稿本文にも#姫路市 #西脇市 #播磨 や英語の#Hyogo #Nishiwakiのような地域名タグを使っています。

  4. ④ 取引先への受注・実績アピールに向けるメーカー

    実測6件のうち2件は、取引先に「何を作れるか」を直接アピールする発信でした。内装金物・什器メーカー1件は、自己紹介欄に採用の言葉が無く、#製作依頼 #製作実績 #別注什器 #特注什器 #什器製作 のような受注につながるタグを使っていました。ただしこの11投稿は2024年7月26日〜8月14日のもので、それ以降の投稿は2026年6月30日の1本(タグ0個)だけです。同じ発信を今も続けているとは言えません。海外向けの例は漁具メーカーの@asanometalで、プロフィールも投稿もほぼ英語で、#purseseine #commercialfishingのような英語のタグに加え、pescadecerco・ringnot・snurpenotのような英語以外の言葉も使い、海外の取引先に製品を紹介しています。

  5. 同じ業種でも、この4つで写真もタグも全部変わる

    4つのどれに近いかで、撮る写真もプロフィールの書き方もハッシュタグも変わります。決めずに始めると、消費者にも求職者にも取引先にも刺さらない投稿になります。下の「そのまま使えるプロフィール文4例」は、この4つの違いに合わせて分けています。

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なぜ製造業がSNSを始めるのか(人手不足の実態と、SNS活用の現在地)

製造業がSNSを始める動機として大きいのが採用です。以下は2026年9月9日に一次資料の原文で確認した、人手不足の統計とBtoBでのSNS活用の実態です。

  1. 人手不足はコロナ前の水準に迫っている(ものづくり白書)

    2026年版ものづくり白書(経済産業省・厚生労働省・文部科学省)によると、中小企業の産業別従業員数過不足DIで、製造業は2025年にマイナス17.9となり、新型コロナ前(2019年)に近い水準まで人手不足が深刻化しています。製造業の就業者数も2024年の1,046万人から2025年は1,033万人に減少しました。

    このDIは「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いた差分指標です。マイナス17.9は「17.9%の企業が不足と答えた」という意味ではありません。

  2. BtoBでのSNS活用は、まだ事例ベース(総務省の統計)

    総務省「令和7年版情報通信白書」には、企業の40.8%が社外発信でSNSを活用している(2023年・帝国データバンク調査)、事業者間(BtoB)電子商取引化率は40.0%(2023年・経済産業省調査)という記載があります。ただし白書本文は「特にBtoC企業における活用割合が突出して高い」と明記しています。

    この統計から「BtoBでもSNSで商談が取れる」とは言えません。製造業のBtoB活用は、いまのところ事例ベースです。現実的な目的は、採用・認知・既存取引先への近況共有に置くのが妥当です。

  • ここに書いた数字は、2026年9月9日に各白書の原文で確認したものです。DIの算出方法・調査時期は中小企業庁「中小企業景況調査」2025年12月分、就業者数は総務省「労働力調査」2026年1月分に基づきます(ものづくり白書内の出典表記)。
  • 製造業のBtoBにおける商談・採用でのSNS利用を示す一次統計は確認できませんでした(総務省の通信利用動向調査にはSNS利用目的を尋ねる設問自体がありません)。

出典: 2026年版ものづくり白書(経済産業省・厚生労働省・文部科学省)総務省 令和7年版情報通信白書

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投稿でやってはいけない表示と、工場の写真の注意点

製造業のSNSで気をつけたいのは、実績・性能の見せ方と、工場の写真です。以下は2026年9月9日に一次資料の原文で確認した範囲だけを書いています。

  1. 「当社比」「業界最高水準」等の優良誤認表示(景品表示法)

    不当景品類及び不当表示防止法第5条第1号は、商品・サービスの品質等を「実際のものより著しく優良」または「競合他社より著しく優良」と示して不当に顧客を誘引する表示を禁止しています。故意・過失を問わず該当し得ます。

    「当社比」「業界最高水準」のような比較表現や、加工・演出した製品映像を実性能のように見せる投稿は、根拠なく行うと該当し得ます。「絶対」「必ず」も実証データが無ければ危険です。

  2. 工場の写真と営業秘密(経済産業省の指針)

    経済産業省の「営業秘密管理指針」(最終改訂 令和7年3月31日)は、製造機械・金型等に営業秘密が化体していてマル秘表示や金庫保管に適さない場合の秘密管理措置の例として、「工場内への部外者の立ち入りを制限する」「写真撮影禁止の貼り紙をする」を挙げています。

    この指針はSNSへの投稿を禁止しているものではありません。自社が営業秘密として管理している設備・工程がSNSの写真に写り込むと、秘密管理性を損なう可能性がある、という理解にとどめてください。取引先の設備・図面が写り込んだ場合の扱いは、指針の中に直接の記載を確認できませんでした。投稿前に取引先へ確認する運用にしてください。

  • ここに書いた条文・指針の内容は、2026年9月9日に原文で確認したものだけです。個別の表現・写真が問題になるかどうかの最終判断は、消費者庁や自社の管理部門に確認してください。

出典: 消費者庁 優良誤認とは経済産業省 営業秘密管理指針経済産業省 営業秘密・知財戦略

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開設1週目から4週目にやること

4ステップを終えたあと、最初の1か月で手が止まらないように週ごとに分けました。

  1. 1.

    1週目: プロフィールと、営業秘密に触れない3投稿

    プロアカウントに切り替え、上のプロフィール実例をもとに名前欄・自己紹介・リンクを埋めます。投稿は外観・代表または担当者からのひとこと・スタッフ紹介の3本。この3本は工程や設備が写らないので、営業秘密の確認に時間をかけずに出せます。

  2. 2.

    2週目: 商品・実績紹介と、ハイライト3枠

    消費者向けなら商品の使い方、施主向けなら選び方のコツ、採用向けならスタッフや地域行事の紹介、受注アピール向けなら製作実績の紹介を1〜2本出します。ハイライトは「会社紹介」「商品・実績」「採用・お問い合わせ」の3枠を作ります。

  3. 3.

    3週目: 工程紹介は、写り込みを確認してから

    工程・製造の様子を紹介する投稿を出す前に、自社が営業秘密として管理している設備・図面が写っていないかを確認します。取引先の設備が写る場合は、公開前に取引先に確認します。ハッシュタグは自社名・工程・用途の3枠を固定する形にここで決めます。

  4. 4.

    4週目: リールを1本と、数字の確認

    商品や工程の一部を30秒程度で紹介するリールを1本出します。あわせてインサイトでプロフィール表示数を確認し、問い合わせが消費者・求職者・取引先のどこから来たかを記録します。

  • 投稿間隔は実測でも1日から16日までアカウントごとに大きく違いました。自社の体制で続けられるペースを優先してください。

次に決めたい製造業のSNS設計

誰に向けて出すかを決めて、投稿の中身まで整える

プロフィール文とハッシュタグ、工場の写真の注意点までそろったら、次は「誰に向けてどの投稿を出すか」です。ヒアリングに答えると、消費者・施主/使用者・求職者・取引先のどれに近いかに合わせた現状整理・運用戦略・アカウント見本・企画3本を無料プレビューで確認できます。

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業種別の運用戦略ガイドを見る

製造業・メーカー専用のページはまだ無いので、近い業種の運用戦略を一覧から選べます。

SNS採用ブランディングの完全ガイドを見る

採用ファネルの設計や業種別戦略など、採用目的でSNSを使う場合の考え方をまとめています。

SNSの法務ガイドを確認する

優良誤認表示、広告表示など、投稿前に確認したい論点を見られます。

最初の10投稿で何を出すか

フォロワー0の状態から見た人に「どんな店か・誰がやっているか」が伝わる10本。1日で揃える必要はなく、1〜2週間かけて順番に投稿すれば十分です。

  1. 1.

    工場・店舗の外観、入口の写真

    初めて見た人が場所を把握できる外観・入口の写真。営業秘密に触れないので最初に出せます。

  2. 2.

    代表・担当者からのひとことメッセージ

    何を作っている会社かを、代表または担当者本人の言葉で伝える投稿。

  3. 3.

    商品・製品の紹介1点目

    消費者向けなら使い方、施主向けなら選び方のポイントを1つに絞って紹介。実測でも家電メーカーの@panasonicjpは毎回1つの商品テーマに絞っていました。

  4. 4.

    スタッフ・働く様子の紹介

    働く人の様子を紹介する投稿。採用を目的にする場合は、この投稿を早めに出しても構いません。

  5. 5.

    製作実績・事例の紹介

    什器・部品・施工事例など、これまで手がけた実績を1つ紹介。数字を使う場合は根拠のある事実だけを書きます。

  6. 6.

    地域や取引先とのつながりを紹介する投稿

    学校向けの説明会や地域行事への参加報告など。実測した金属加工メーカー1件(採用・地域向け)は、この形の投稿を中心に発信していました。

  7. 7.

    工程の一部紹介(写り込み確認済み)

    製造工程の一部を紹介する投稿。自社が営業秘密として管理している設備・図面が写っていないかを確認してから公開します。

  8. 8.

    よくある質問・使い方のヒント

    商品の使い方やお手入れ方法など。実測した豆腐メーカーは、調理時間と分量を明記したレシピ紹介を続けていました。

  9. 9.

    会社の歴史・ものづくりへのこだわり

    創業の経緯や大切にしている工程へのこだわりを紹介する投稿。誇大な表現を避け、事実として書けることに絞ります。

  10. 10.

    初めてのリール(商品か工程の紹介)

    30秒程度で商品や工程の一部を紹介するリール。営業秘密に触れない範囲で、ものづくりの雰囲気が伝わる内容にします。

最初の10投稿のネタが決まったら、製造業・メーカー専用の設計レポートを無料で作れます。

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最初の10投稿を出したあとの運用リズム

フィード週1本前後が目安(実測6件の投稿間隔は中央6日)

無理に毎日投稿する必要はありません。実測では投稿間隔がアカウントごとに大きく違い、家電メーカーの@panasonicjpは中央1日、豆腐メーカーの@shonan_tofuは中央5日、金属加工メーカーの@tainexasは中央8日、漁具メーカーの@asanometalは中央16日でした。学校行事や展示会のように、そのときにしか書けない話題がある業種なので、行事のない時期に何を出すかを先に決めておくと途切れません。

月間のフォロワー・予約数の目安や90日の実行プランは 業種別の運用戦略ガイド で詳しく解説しています。

参考にしたい製造業・メーカーの実在アカウント

実際に運用されているアカウントを見ながら、投稿の雰囲気やプロフィールの書き方を確認できます。

@panasonicjp

Panasonic Japan

家電メーカーの公式アカウント。毎回1つの商品テーマに絞り、本文の最後に型番を書く形を続けています。いいねの中央は230で、実測6件の中で最も高い値でした。

@shonan_tofu

湘南豆富

豆腐メーカーの公式アカウント。レシピ紹介の動画と季節の特集を分けて発信し、行動を促す文が12件中12件にあり、本文の最後に同じフォロー呼びかけの一文を毎回置いています。

@astecpaints_official

アステックペイント公式┃外壁塗装の色選びのお役立ち情報発信中

建築塗料メーカーの公式アカウント。直接の取引先である施工店ではなく、その先で色を選ぶ施主に向けて「色選びのコツ」を発信しています。

@tainexas

TAINEXAS|株式会社田井鐵工

金属加工メーカーの公式アカウント。学校向けの説明会や地域行事への参加報告を中心に発信し、自己紹介欄に自社名と地域名のハッシュタグを直接書き込んでいるだけでなく、投稿本文にも#姫路市 #西脇市 #播磨 等の地域名タグを使っています。

@asanometal

ASANO METAL / 浅野金属工業株式会社

漁具メーカーの公式アカウント。プロフィールも投稿もほぼ英語で、海外の取引先に向けて発信しています。

開設直後にやりがちな失敗

1.

根拠のない「当社比」「業界最高水準」等の表示を使ってしまう

問題: 景品表示法第5条第1号の優良誤認表示に該当するリスクがあります。故意・過失を問いません。

対策: 客観的な数値や第三者機関のデータなど、示せる根拠がある場合だけ使う。根拠を示せない場合は具体的な比較表現を使わない。

2.

加工・演出した製品映像を実性能のように見せてしまう

問題: 実際の性能より優良であると誤認させる表示として、同じく優良誤認のリスクがあります。

対策: 演出であることを明記するか、加工していない実演の映像だけを使う。

3.

自社が営業秘密として管理している設備・工程を写り込ませてしまう

問題: 経済産業省の営業秘密管理指針が挙げる秘密管理措置(立ち入り制限・撮影禁止の貼り紙等)の実効性を損なう可能性があります。

対策: 撮影前に写り込む設備・図面を確認し、自社の営業秘密に当たるものは映さない。取引先の設備・図面が写り込む場合は、公開前に取引先へ確認する。

4.

「SNSで受注が増える」と社内の期待値を上げすぎてしまう

問題: 総務省の統計ではBtoC企業での活用が突出して高いとされ、BtoBでの成果は事例ベースです。

対策: 採用・認知・既存取引先への近況共有など、現実的な目的から始める。

5.

誰に向けて出すかを決めずに始めてしまう

問題: 消費者・施主/使用者・求職者・取引先で写真も文章もタグも変わるため、方向性が定まらない投稿になります。

対策: 開設前に4つの相手のどれを主目的にするか決める。実測でも6アカウントがこの4つにはっきり分かれていました。

よくあるご質問

製造業はInstagramで何を目指せばいいですか?

実測した6アカウントは「消費者向け」「その先の施主・使用者向け」「採用・地域向け」「取引先への受注・実績アピール向け」の4つにはっきり分かれていました。相手によって写真も文章もハッシュタグも変わるので、開設前にどれを主目的にするか決めてください。

ハッシュタグは何を付ければいいですか?

実測した6件では定番タグが見つかりませんでした。302種類のハッシュタグのうち、2アカウント以上が共通して使っていたのは #製造業 の1つだけでした(この6件は業種の代表サンプルではなく、掲載台帳のうち投稿データを取得できた分です)。自社名・地域名・加工方法・用途の4つの枠で自分のタグを作る手順を本文にまとめています。

工場の写真を投稿しても大丈夫ですか?

経済産業省の「営業秘密管理指針」は、SNSへの投稿を禁止しているわけではありません。ただし自社が営業秘密として管理している設備・工程が写り込むと、秘密管理性を損なう可能性があります。取引先の設備・図面が写る場合は、公開前に取引先へ確認してください。

「業界最高水準」「当社比」などの表現は使っていいですか?

根拠を示せない場合は使えません。景品表示法第5条第1号の優良誤認表示に該当するリスクがあります。客観的な数値や第三者機関のデータなど、示せる根拠がある場合だけ使ってください。

採用目的でSNSを使う効果はありますか?

2026年版ものづくり白書によると、中小企業製造業の従業員数過不足DIは2025年にマイナス17.9で、コロナ前に近い水準まで人手不足が深刻化しています(このDIは差分指標で、17.9%の企業が不足という意味ではありません)。就業者数も2024年1,046万人から2025年1,033万人に減っており、採用を目的にSNSを使う製造業が実測でも複数ありました。

BtoBでもSNSで商談につながりますか?

総務省「令和7年版情報通信白書」は「特にBtoC企業における活用割合が突出して高い」と明記しています。BtoBでの商談・採用への効果を示す一次統計は確認できていません。現実的な目的は採用・認知・既存取引先への近況共有に置くのが妥当です。

海外向けにSNSをやる場合、何語で投稿すればいいですか?

実測した漁具メーカーの@asanometalは、プロフィールも投稿もほぼ英語で運用していました。ハッシュタグも英語(#purseseine #commercialfishing)に加えて、pescadecerco・ringnot・snurpenotのような英語以外の言葉を使い分けていました。取引先の国の言葉を先に調べておくと近い形が作れます。

投稿頻度はどのくらいが目安ですか?

実測6アカウントの投稿間隔は中央6日でしたが、アカウントごとの差が大きく、中央1日から中央16日まで幅がありました。学校行事や展示会のようにそのときにしか書けない話題がある業種なので、無理のないペースを優先してください。

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