SNSはじめるくん

保険代理店のインスタグラムの始め方

保険代理店・金融サービスのInstagramを、開設からプロフィール、ハッシュタグ、DMでの相談対応まで順番にまとめました。そのままコピペして使えるプロフィール文4例と、実際に運用されている保険・金融5アカウントの投稿60件から集計したハッシュタグを載せています。表示のルールは、保険業法と金融庁の監督指針の原文を実際に確認した範囲だけを書いています。

保険代理店・金融サービス向け

プロフィール実例・実測ハッシュタグ・広告規制の一次資料【2026年版】

実在する保険・金融5アカウント(自社の掲載台帳のうち投稿データを取得できた5件で、業種の代表性を意図して抽出したものではありません)の直近60投稿を集計したところ、3件は損害保険会社1社・生命保険会社2社の公式アカウントで、投稿はキャンペーンと公式キャラクターが中心でした。タグも自社名やキャンペーン名がほとんどで、この5件・60投稿の範囲では、2アカウント以上が共通して使っていたタグは1つ(#プロ野球)だけでした。少ない母数ではありますが、「この業種の定番タグを真似る」という始め方は簡単には成立しないことが分かります。残り2件は総合保険代理店1件と、保険を売る本人が運営する個人アカウント1件でした。代理店として始めるなら、参考にすべきは大手3社ではなく、この代理店側の型です。あわせて、大手3社でも対応が割れていた「DMでどこまで相談に応じるか」という線引きも、開設前に決めておく必要があります。

最終更新: 2026-09-09

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ヒアリングに答えるだけ・1日3回まで無料

保険代理店が開設前に知っておくこと

最初に決めること
DMで保険の相談をどこまで受けるか
実測の共通タグ
60投稿中、2アカウント以上が使ったタグは1つだけ(#プロ野球)
表現の制約
断定的判断の提供・根拠のない最上級表現・要件を満たさない比較は使用不可
ルールの出どころ
保険業法・監督指針にSNS専用の規定は無く、所属先への確認が前提

開設〜運用開始までの4ステップ

アカウント開設からプロフィール設計、最初の投稿、運用リズムまでの順序。上から順に進めれば迷いません。

ステップ 1

アカウントを開設する

開設後すぐにプロアカウント(ビジネス)へ切り替えます。切り替える前に、DMでどこまで保険の相談に応じるかを決めておいてください。

  • 設定 →「アカウントの種類とツール」→「プロアカウントに切り替える」を選ぶ
  • カテゴリは事業内容に近いものを選ぶ
  • ユーザーネームは代理店名か「代理店名+地域名」にする
  • DMで受ける相談の範囲(一般的な質問までか、見積りまで踏み込むか)を先に決める
  • 所属している保険会社・代理店に、SNSでの募集・投稿のルールを確認する

保険代理店ならでは: 実測した大手3社でも対応は割れていました。生命保険会社1社はDM・問い合わせを受け付けない旨を明記し、別の生命保険会社1社は問い合わせ窓口へのリンクのみを案内、損害保険会社1社はプロフィールの文章でDM・問い合わせに触れていませんでした。募集人個人のSNSも、所属先の教育・管理・指導の対象になり得ます(監督指針II-4-2-1(4))。大手でも足並みが揃っていない以上、自分の代理店の方針は自分で決めて所属先に確認する必要があります。

ステップ 2

プロフィールを設計する

自己紹介の1行目で「どこの・何を扱う代理店か」を言い切ります。下に4パターンの完成文を置いてあるので、自分に近いものを選んで〈 〉の中だけ書き換えれば埋まります。

  • 下の「そのまま使えるプロフィール文4例」から自分に近いものを選ぶ
  • 1行目に都道府県・市区町村と、扱う保険の種類を入れる
  • 「業界No.1」「日本一」等の最上級表現は、根拠を示せない限り使わない
  • DMで応じる相談の範囲を1行書いておく
  • プロフィールリンクは相談予約ページか問い合わせフォームのどちらか1本に絞る
  • ハイライトは「取扱商品」「相談の流れ」「よくある質問」の3枠から始める

保険代理店ならでは: 監督指針II-4-10は、「最高」「日本一」「業界初」等の表示を使う場合、根拠(調査方法・出典・前提条件)の明示を求めています。使うかどうかは、根拠を用意できるかで決めてください。示せないなら使わないほうが安全です。

ステップ 3

最初の10投稿を準備する

投稿のテーマは下の「最初の10投稿」を順番に使います。具体的な保険料・返戻率・利回りの数字は書かず、一般的な考え方の紹介にとどめてください。

  • 代理店紹介・スタッフ紹介の投稿を先に揃える
  • 具体的な保険料・返戻率・利回りの例は書かない
  • 事故やトラブルの事例は、時期・金額・属性をぼかして一般化する
  • 他社商品と比較する場合は、保険期間・保障内容・引受条件等の必要項目をすべて示し、所属している保険会社の承認を得てから投稿する
  • ハッシュタグは下の実測をもとに、自社名・取扱う保険の一般名・地域名・相談テーマの4枠から選ぶ

保険代理店ならでは: 保険業法第300条第1項第6号は、他の保険契約と比較した事項で誤解させるおそれのあるものの告知・表示を禁止しています。ただし比較表示自体が禁止されているわけではなく、監督指針II-4-2-2(9)にある必要項目を示せば行えます。要件を満たせないなら比較しないほうが安全です。

ステップ 4

運用リズムを固定する

最初の10投稿を出し終えたら、無理のないペースで継続します。公開前の確認を毎回のルーティンにしてください。

  • 投稿する曜日・時間帯をあらかじめ決めておく
  • 公開前に、断定的な表現・根拠のない最上級表現になっていないか毎回見直す
  • DMで個別の保険料の質問が来た場合の対応(相談予約へ誘導する等)を決めておく
  • 1週間続けたらインサイトでプロフィール表示数を確認する

保険代理店ならでは: 実測した総合保険代理店は週3〜4回(月・水・金曜が中心)・19時台の投稿でした。無理に毎日投稿する必要はなく、公開前の表現チェックを欠かさないほうが重要です。

そのまま使えるプロフィール文4例(保険代理店・金融サービス)

〈 〉の中を自分の情報に置き換えれば、そのまま貼って使えます。実測した大手3社のうち、DM・問い合わせを受け付けない旨を明記していたのは1社、問い合わせ窓口へのリンクのみを案内していたのは1社で、残る1社はどちらにも触れていませんでした。大手でも対応が割れている以上、代理店・個人はなおさら自分の方針を先に決めて言い切る必要があります。具体的な保険料・返戻率・利回りの数字は4例とも使っていません。

1. 来店型・総合保険代理店(複数の保険会社を扱う)

生命保険・損害保険を複数社取り扱い、来店や対面での相談を受け付ける代理店向け。

名前欄

〈代理店名〉|〈市区町村〉の保険代理店

自己紹介欄(119文字)

〈都道府県〉〈市区町村〉の保険代理店「〈代理店名〉」です。
生命保険・損害保険をあわせて〈○○〉社取り扱っています。
ご相談は保障の考え方の整理までで、契約の可否は各保険会社の審査によります。
ご相談・お見積りのご予約はプロフィールのリンクから

リンク欄

相談予約ページか問い合わせフォーム1本

実測した総合保険代理店(フォロワー2,323)は、プロフィールに「総合保険代理店(取扱保険会社12社)」と取扱社数を明記していました。個別の保険料や返戻率でなく、取扱の幅を示すのがこの業種の実測でも使われている書き方です。契約の可否が保険会社の審査によることを添えておくと、相談前の誤解を防げます。

2. 損害保険専門代理店(自動車保険・火災保険中心)

自動車保険・火災保険など損害保険を中心に扱う代理店向け。

名前欄

〈代理店名〉|〈市区町村〉の損害保険代理店

自己紹介欄(94文字)

〈市区町村〉の損害保険代理店「〈代理店名〉」です。
自動車保険・火災保険・賠償責任保険のご相談を承っています。
事故のご連絡・お見積りのご相談はお気軽にどうぞ。
ご相談はプロフィールのリンクから

リンク欄

問い合わせフォームか代理店サイト1本

実測した代理店は #賠償責任保険 #ケガの保険 のように、扱う保険の種類をそのままハッシュタグにしていました。自己紹介でも同じ言葉を使うと、投稿とプロフィールが一致して伝わりやすくなります。

3. 生命保険・資産形成の相談窓口(乗合代理店)

生命保険と資産形成の相談をあわせて受ける、複数の保険会社を扱う乗合代理店向け。

名前欄

〈代理店名〉|生命保険・資産形成のご相談

自己紹介欄(95文字)

〈都道府県〉〈市区町村〉で生命保険・資産形成のご相談を承っています。
特定の保険会社に属さない乗合代理店です。
将来の見通しについて断定的なご案内はいたしません。
まずは無料相談からお気軽にどうぞ

リンク欄

相談予約ページ1本

将来の運用成果や保険の配当について断定的な言い方をすることは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第5条と保険業法第300条第1項第7号で禁止されています。プロフィールの時点で「断定的な案内はしない」と書いておくと、投稿の書き方も自然と揃います。

4. 個人の保険募集人アカウント(所属先の確認が前提)

代理店の看板だけでなく、担当者本人の顔が見える発信をしたい募集人向け。開設前に所属する保険会社・代理店の投稿ルールを確認する。

名前欄

〈氏名〉|〈代理店名〉の保険募集人

自己紹介欄(106文字)

〈代理店名〉で保険の相談を担当しています。
生命保険・損害保険のご相談を承っています。
DMでは個別の保険料のご案内はしておらず、まずは一般的なご質問にお答えしています。
詳しいご相談は所属代理店の窓口からお願いします

リンク欄

所属代理店の問い合わせページ1本

実測した5アカウントのうち1件は、保険を売る本人が運営する個人アカウントでした。個人名や成績はこのページでは扱いませんが、大手3社のうち1社がプロフィールで明記していた「DMでは個人情報のやり取りをしない」という線引きは、規模の小さい個人アカウントほど重要です。募集人個人のSNSも所属先の教育・管理・指導の対象になり得るため(監督指針II-4-2-1(4))、投稿ルールは所属先に確認してから始めます。

  • 〈 〉で囲んだ部分だけが差し替え箇所です。それ以外はそのまま使えます。
  • 自己紹介欄は入力できる文字数に上限があるため、4例とも余白を残した長さにしています。表示している文字数は改行・空白を除いた実測値で、〈 〉を自分の言葉に置き換えると前後します。
  • 「業界No.1」「日本一」等の最上級表現は、根拠(調査方法・出典・前提条件)を示せない限り使わないでください。監督指針II-4-10が求める根拠を用意できないなら、使わないほうが安全です。
  • 具体的な保険料・返戻率・利回りの例は4例とも入れていません。個別の条件で変わる数字は投稿ではなく相談で伝える設計です。

扱う保険の種類と、DMで応じる相談の範囲に合わせたプロフィール文と投稿企画は、ヒアリングに答えると無料で作れます。

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ハッシュタグ設計

保険代理店・金融サービスが実際に付けているハッシュタグ

実際に運用されている保険・金融のInstagramアカウント5件の投稿60件を集計しました。ハッシュタグが付いていた投稿は46件(76.7%)で、その46件だけで見ると平均3.3個・最大5個です(Instagramの現在の上限も5個で、今回取得した60投稿はすべてこの上限変更より後のものでした)。最も目立つ結果は、60投稿の中で2アカウント以上が共通して使っていたタグが#プロ野球(6投稿・2アカウント)の1つだけだったことです。以下は集計に出てきたハッシュタグを、使う枠ごとに分けたものです。

付け方の手順

  1. 自社名のハッシュタグを1つ作る(実測した代理店も#リターンハートのように自社の屋号・ブランド名をハッシュタグにした投稿が1件ありました。他のタグと組み合わせた例ではなく単独での使用でした)
  2. 取扱う保険の一般名タグを1〜2個(実測では#賠償責任保険 #ケガの保険のように、扱う保険の種類をそのままタグにしていました。商品名・保険料・返戻率などの具体的な数字は書かない)
  3. 地域名タグを1個(実測60投稿には地域名のハッシュタグが1つもありませんでした。だからこそ、自分の〈市区町村名〉〈都道府県名〉を自分で作って付ける枠です。実例が無いからと省略しない)
  4. 相談テーマタグを1個(何の相談を受け付けているかを表す言葉。実測では#保険営業のように、自分の役割が伝わるタグを付けている例がありました)
  5. 合計5個以内に収める。Instagramの現在の上限は1投稿5個です。実測でもタグ付き投稿の平均は3.3個・最大5個でした

大手保険会社が使っていたタグ(キャンペーン・公式キャラクター中心)

実測した3件の大手保険会社の投稿で使われていた枠。#アフラック(11投稿) #太陽生命(8投稿) #プロ野球(6投稿・2アカウント) #HIKESHIポイント(5投稿) #損保ジャパン(5投稿) #HIKESHI賞(5投稿) #いかなキャット(4投稿) #アフラックダック(4投稿) など、いずれも自社名かキャンペーン名・公式キャラクター名でした。

#太陽生命 #アフラック #プロ野球 #HIKESHIポイント #損保ジャパン #HIKESHI賞 #いかなキャット #アフラックダック

自社の広告予算とキャンペーンで作られたタグなので、代理店や個人が真似できる枠ではありません。「真似できないタグの例」として見てください。

総合保険代理店が実際に使っていたタグ(自社名・取扱商品)

実測した総合保険代理店1件(フォロワー2,323)の投稿12件中9件に付いていたタグです。#保険営業(3投稿) #賠償責任保険(2投稿)が中心で、自社名の#リターンハート、取り扱う保険の一般名詞の#ケガの保険、事故対応の一般的な話題の#使用者賠償 #保険金事故事例 が1投稿ずつ使われていました。

#保険営業 #賠償責任保険 #リターンハート #ケガの保険 #使用者賠償 #保険金事故事例

代理店・個人が実際に真似られるのはこちらの枠です。ただし実測した12投稿の中に、自社名タグと保険の一般名タグを同じ投稿で組み合わせた例はありませんでした(自社名の#リターンハートが付いていたのは1投稿だけで、その投稿の他のタグは#夏季休業のお知らせ #お盆休みでした)。「自社名を1つ、一般名を1〜2個」という組み合わせは、実測に出てきたタグの種類をもとにした当サイトの提案であり、実際にこの組み合わせで投稿された例があるわけではありません。

集計元: 実在する保険代理店・金融サービスのInstagramアカウント5件の投稿60件(2026-08-14 取得)。うちハッシュタグが付いていた投稿は46件(76.7%)。タグ付き投稿だけで見ると平均3.3個・最大5個(現在の上限と同じ)。60投稿の中で2アカウント以上が共通して使っていたタグは#プロ野球(6件・2アカウント)のみでした。上に載せたハッシュタグはすべてこの集計に実際に出てきたもので、当サイトが作った例ではありません。今回取得した60投稿は、2025年12月18日のInstagramの上限変更(1投稿5個まで)より後のものです。母集団の偏りとして、この5アカウントは自社の掲載台帳(corporate-financeカテゴリ7件)のうち投稿データを取得できた5件で、業種の代表性を意図して抽出したものではありません。うち3件は損害保険会社・生命保険会社の公式アカウントです。

自分の代理店に合うハッシュタグの組み合わせと、DMでの対応方針まで一緒に決めたい方へ。ヒアリングに答えると無料で設計レポートを作れます。

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実測: 保険代理店のインスタは、大手3社と代理店側とでまったく別物だった

「保険代理店のInstagram」を検索して見つかるアカウントには、性質の違う事業者が混ざっていました。自分がどれに近いかで、真似るべき型が変わります。

  1. 実測5件のうち3件は、大手保険会社の公式アカウントだった

    実在する保険・金融のアカウント5件・投稿60件を集計したところ、3件は損害保険会社1社・生命保険会社2社の公式アカウントでした。投稿はキャンペーンと公式キャラクターが中心で、損保ジャパンは公式キャラクター「ジャパンダ」が登場する動画、太陽生命は「いかなキャットからの夏の贈り物キャンペーン」(いいね1,925)が最も伸びた投稿でした。

  2. 60投稿の中で、2アカウント以上が共通して使ったタグはたった1つだった

    集計した60投稿のうち、複数のアカウントが共通して使っていたハッシュタグは#プロ野球(6投稿・2アカウント)だけでした。他のタグはすべて自社名やキャンペーン名で、業種として共通のタグ文化がありません。「この業種の定番タグを真似る」という始め方は、この業種では成立しません。

  3. 残り2件は、総合保険代理店1件と、保険を売る本人が運営する個人アカウント1件だった

    総合保険代理店(フォロワー2,323)は週3〜4回(月・水・金曜が中心)・19時台の投稿で、#保険営業 #賠償責任保険 のように取り扱う保険の一般名をハッシュタグにしていました。もう1件は保険を売る本人が運営する個人アカウントで、12投稿中ハッシュタグが付いていたのは1件だけでした。個人名や募集実績の数字はこのページでは扱いません。

    代理店として始めるなら、参考にすべきは大手3社ではなく、この総合保険代理店の型です。大手のキャンペーンや公式キャラクターは、代理店の規模では再現できません。

どの型に近いか決まったら、その代理店に合わせた投稿企画を無料で作れます。

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SNSでの表示・表現のルール(保険業法・金融庁の監督指針)

以下は2026年9月9日にe-Gov法令検索・金融庁の監督指針・業界団体のガイドラインの原文で確認した内容です。読めたものだけを書いています。

  1. 虚偽告知・重要事項の不告知の禁止(保険業法第300条第1項第1号)

    保険業法第300条第1項第1号は、保険契約者や被保険者に対して虚偽のことを告げたり、契約条項のうち重要な事項を告げない行為を禁止しています。個別の保険料や保障内容を投稿だけで説明しきることは難しいため、投稿では一般的な考え方までにとどめ、詳しい条件は個別の相談に誘導するのが安全です。

  2. 他社との比較で誤解させる表示の禁止と、比較自体は要件付きで可能(同項第6号・監督指針II-4-2-2(9))

    第300条第1項第6号は、他の保険契約と比較した事項で誤解させるおそれのあるものを告げる・表示する行為を禁止しています。監督指針II-4-2-2(9)は、客観的事実に基づかない数値の表示、必要事項の一部のみの表示、長所のみを強調して不利な条件を示さない表示、保険種類の同等性を偽る表示、他社の誹謗中傷目的での短所の不当な強調を禁止行為として挙げる一方、保険期間・保障内容・引受条件・特約・保険料率・払込方法等の必要項目を示せば比較表示自体は可能としています。

    比較表示は「してはいけない」のではなく「要件を満たせばできる」という位置づけです。要件を全部示せないなら、比較しないほうが安全です。

  3. 将来の配当等についての断定的判断の禁止(同項第7号)

    第300条第1項第7号は、将来における契約者配当等について断定的判断を示したり、確実であると誤解させるおそれのあることを告げる・表示する行為を禁止しています。この規定は「将来の契約者配当等」という金額が不確実な事項に限定されたものです。

  4. 断定的判断の提供の禁止は保険業法以外にもある(金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第5条)

    現行の正式名称は「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」(旧称: 金融商品販売法)です。第5条は、金融商品販売業者等が顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供したり、確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為を禁止しています。保険業法とは別の法律なので、資産形成商品もあわせて扱う場合はこちらも対象になります。

  5. 「最高」「日本一」等の表示には根拠の明示が必要(監督指針II-4-10)

    監督指針II-4-10は、著しく優良・有利との誤解を与える表示を禁止しており、「最高」「日本一」「業界初」等の最上級表現を使う場合は、根拠(調査方法・出典・前提条件)の明示を求めています。根拠を示せないまま使うと、著しく優良・有利との誤解を与える表示に当たるリスクがあります。

    2026年9月9日に確認した版では、監督指針の全文(約500頁)を検索しても「SNS」という語は1度も出てきませんでした。「インターネット等による広告」という表現はありますが、ストーリーズやリールを名指しした記述はなく、SNS専用の規定があるわけではありません(改定で変わる可能性があります)。

  6. SNS専用のガイドラインは無い。所属先への確認が前提

    生命保険協会の「生命保険商品に関する適正表示ガイドライン」、日本損害保険協会の「募集文書等の表示に係るガイドライン」は、いずれも新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・インターネット等を「広告」と定義し、優良誤認・有利誤認の禁止や比較表示の留意点を規定しています。ただしどちらの文書にも「SNS」という語は出てきません。SNSに特化した公的ガイドラインは、金融庁・生命保険協会・日本損害保険協会のいずれにも見つかりませんでした。

    監督指針II-4-2-1(4)は、保険会社に対して代理店等の教育・管理・指導について社内規則を定める義務を課しています。ここにも「SNS」「個人アカウント」という語はなく、募集人個人のSNS投稿が一律に管理義務の対象になると断定はできません。ただし募集業務全般に教育・管理・指導義務がある以上、投稿ルールは所属先に確認してから始めるのが安全です。

  • ここに書いた条番号・条文は、2026年9月9日に一次資料で確認できたものだけです。
  • 実際の表示が法令・監督指針・ガイドラインに適合するかどうかの最終判断は、金融庁・消費者庁等が行います。個別の表現の可否は、所属先の代理店・保険会社に確認してください。

出典: e-Gov法令検索(保険業法)金融庁 保険会社向けの総合的な監督指針e-Gov法令検索(金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律)生命保険協会 生命保険商品に関する適正表示ガイドライン日本損害保険協会 募集文書等の表示に係るガイドライン

DMでどこまで保険の話をするかを、開設前に決める

投稿の表現だけでなく、DMでの対応範囲も開設前に決めておく項目です。実測した大手3社でも、この線引きへの対応は一律ではありませんでした。

  1. 大手3社でも、DM・問い合わせへの対応は割れていた

    生命保険会社の1件は「個人情報をDMで直接やりとりをすることはございません」「SNSでは当社へのお問い合わせ等を受け付けておりません」と明記しています。もう1件の生命保険会社は「ご利用にあたってはリンクのSNS利用規約をご確認いただくようお願いします」「各種お問い合わせはリンクの『お問い合わせ』からお願いします」と、問い合わせ窓口へのリンクを案内しています。損害保険会社の1件は、プロフィールの文章にDM・問い合わせについての記述がありませんでした(リンク先は自社のSNSポリシーページです)。

  2. 代理店・個人の募集人は、開設前に自分の線引きを決める

    大手3社と違い、代理店や個人の募集人は規模も所属もさまざまです。「DMで保険の相談を受けるか」「受けるとしたら一般的な質問までか、具体的な見積りまで踏み込むか」を先に決め、大手と同じようにプロフィールに1行書いておきます。

  3. 線引きの根拠は、所属先の教育・管理・指導義務

    監督指針II-4-2-1(4)は、保険会社に代理店等の教育・管理・指導について社内規則を定める義務を課しています。募集人個人のSNS投稿がこの対象に含まれるかどうかは条文に明記されていませんが、募集業務全般に教育・管理・指導義務がある以上、投稿ルールは所属先に確認してから決めるのが安全です。

  4. 迷ったら「相談の入口まで」に留める

    具体的な保険料や返戻率の提示はDMであっても避け、一般的な質問に答えたら対面・電話でのヒアリングへ切り替える案内に統一します。契約に至る募集行為は、SNSの外で進める前提にしておくと、投稿の書き方も自然と揃います。

DMでの対応範囲まで決まったら、プロフィールの文面を無料で作れます。

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開設1週目から4週目にやること

4ステップを終えたあと、最初の1か月で手が止まらないように週ごとに分けました。

  1. 1.

    1週目: プロフィールとDM方針、代理店紹介1〜2本

    プロアカウントに切り替え、上のプロフィール実例をもとに名前欄・自己紹介・リンクを埋めます。DMで応じる相談の範囲を1行書いておきます。投稿は代理店紹介・取扱う保険の種類の紹介から始めます。具体的な保険料は書きません。

  2. 2.

    2週目: スタッフ紹介とハイライト3枠

    スタッフ紹介・相談の流れの投稿を出します。ハイライトは「取扱商品」「相談の流れ」「よくある質問」の3枠を作ります。

  3. 3.

    3週目: 事故・トラブルの一般化した紹介と、地域のハッシュタグ

    実測した代理店のように、事故対応を一般化して紹介する投稿を出します。時期・金額・属性はぼかします。ハッシュタグは自社名・取扱う保険の一般名に加え、自分の地域名を自分で作って付けます。

  4. 4.

    4週目: 初めてのリールと、表現の見直し

    事務所の外観から相談スペースまでを30秒程度で紹介するリールを1本出します。あわせてインサイトでプロフィール表示数を確認し、これまでの投稿に断定的な表現や根拠のない最上級表現が無いか読み直します。

  • 投稿を急ぐ必要はありません。表現のチェックに時間がかかる場合は、代理店紹介や日常の投稿を続けながら整えてください。

次に決めたい保険代理店のSNS設計

相談までの導線と、確認すべき表示ルールを整理する

プロフィール文とハッシュタグ、DM方針、確認すべき法令までそろったら、次は「誰に向けてどの投稿を出すか」です。ヒアリングに答えると、代理店の取扱分野と集めたい相手に合わせた現状整理・運用戦略・アカウント見本・企画3本を無料プレビューで確認できます。

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業種別のSNS戦略一覧を見る

保険代理店の個別ページはまだ無いので、近い業種の運用戦略から探せます。

SNSの法務ガイドを確認する

誇大表現、比較広告、同意の取り方など、投稿前に確認したい論点を見られます。

SNS運用の基本を確認する

プロフィールと投稿を、相談者が次の行動へ進みやすい形に整える基本をまとめています。

最初の10投稿で何を出すか

フォロワー0の状態から見た人に「どんな店か・誰がやっているか」が伝わる10本。1日で揃える必要はなく、1〜2週間かけて順番に投稿すれば十分です。

  1. 1.

    代理店・事務所の紹介

    取り扱っている保険会社数や対応分野を紹介する投稿。具体的な保険料や返戻率の数字は書きません。

  2. 2.

    スタッフ紹介

    担当者の紹介。資格名は書いてもよいが、成績や実績の数字は書かない。

  3. 3.

    相談の流れの紹介

    来店・電話・オンラインなど、相談から契約までの流れを一般的な手順として紹介。個別の保険料の提示はしない。

  4. 4.

    よくある質問(一般的な保障の考え方)

    「保険は何から見直せばいいか」等、一般論としてのQ&A。将来の給付や配当について断定的な言い方はしない。

  5. 5.

    季節の保険点検の呼びかけ

    台風・大雪などの季節前に火災保険・自動車保険の見直しを呼びかける投稿。特定の商品名は出さない。

  6. 6.

    事故・トラブル対応を一般化して紹介

    実測した代理店には#使用者賠償 #保険金事故事例のようなタグの投稿がありました。個別の事故を特定できる形にはせず、「こういう場面で保険が役立つ」という一般論にとどめます。

  7. 7.

    代理店の日常・地域とのつながり

    オフィスの様子や地域のイベント参加など、日常を伝える投稿。

  8. 8.

    保険の見直しチェックリストの紹介

    フォロー特典としてチェックリストを配布する等の企画。「必ずお得になる」等の断定表現は使わない。

  9. 9.

    DM・相談窓口の案内

    DMで受けられる相談の範囲(一般的な質問まで)と、個別の見積りは相談予約へ進む案内を分けて伝える投稿。

  10. 10.

    初めてのリール(代理店紹介)

    事務所の外観から相談スペースまでを30秒程度で紹介するリール。

最初の10投稿のネタが決まったら、保険代理店専用の設計レポートを無料で作れます。

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最初の10投稿を出したあとの運用リズム

フィード週3〜4本、ストーリーズ週2〜3回が目安(無理に毎日投稿する必要はない)

実測した5アカウントの投稿間隔の中央値は2日でしたが、これは大手3社を含めた数字です。総合保険代理店1件(フォロワー2,323)は2026-07-22〜08-14の23日間で12投稿、月曜5回・水曜3回・金曜4回、19時台に投稿しており、週3〜4回程度のペースが代理店の目安になります。無理のない頻度を優先し、投稿前に断定的な表現や根拠のない最上級表現になっていないかの確認を欠かさないでください。

月間のフォロワー・予約数の目安や90日の実行プランは 業種別の運用戦略ガイド で詳しく解説しています。

参考にしたい保険代理店の実在アカウント

実際に運用されているアカウントを見ながら、投稿の雰囲気やプロフィールの書き方を確認できます。

@sompo_japan_official

損保ジャパン【公式】

損害保険会社の公式アカウント。プロフィールのリンク先を自社のSNSポリシーページにしており、投稿はキャンペーン(#HIKESHIポイント #HIKESHI賞)と公式キャラクター「ジャパンダ」が中心でした(直近12投稿すべてにハッシュタグあり)。

@taiyoseimei_official

太陽生命保険

生命保険会社の公式アカウント。プロフィールに「個人情報をDMで直接やりとりをすることはございません」「SNSでは当社へのお問い合わせ等を受け付けておりません」と明記しています。いちばん伸びた投稿はキャンペーンの告知(いいね1,925)でした。

@aflac_jp_official

アフラック生命保険株式会社

生命保険会社の公式アカウント。プロフィールに「ご利用にあたってはリンクのSNS利用規約をご確認いただくようお願いします」と明記しています。#アフラック は直近投稿のほぼ全件に付けていました。

@return.heart

リターンハート

総合保険代理店(フォロワー2,323)。週3〜4回(月・水・金曜が中心)・19時台の投稿で、#保険営業 #賠償責任保険 など取り扱う保険の一般名をハッシュタグにしています。プロフィールには取扱保険会社数(12社)も明記されています。

開設直後にやりがちな失敗

1.

「業界No.1」「日本一」を根拠なく名乗ってしまう

問題: 監督指針II-4-10が求める最上級表現の根拠(調査方法・出典・前提条件)を示せないと、著しく優良・有利との誤解を与える表示に当たるリスクがあります。

対策: 根拠を示せない場合は使わない。使うなら調査方法・出典・前提条件をあわせて明記する。

2.

具体的な保険料・返戻率・利回りを投稿に書いてしまう

問題: 個別の条件で変わる数字を一般的な投稿で示すと、保険業法第300条第1項第1号(重要事項の不告知・誤解させる表示)に触れるリスクがあります。読んだ人がそのまま投稿すると、自分の募集行為でも同じリスクを負います。

対策: 具体的な数字は書かず、「まずはご相談ください」と個別相談に誘導する。

3.

要件を満たさない他社比較をしてしまう

問題: 客観的事実に基づかない数値の比較や、長所だけを強調する比較は、監督指針II-4-2-2(9)が挙げる禁止行為に当たります。

対策: 比較するなら保険期間・保障内容・引受条件・特約・保険料率・払込方法等の必要項目を全部示す。示せないなら比較自体をしない。

4.

DMでの相談範囲を決めずに開設してしまう

問題: 実測した大手3社でも対応は割れており、明記している社・問い合わせ導線だけを示す社・触れていない社がありました。自分の代理店の方針を決めずに始めると、個人情報のやり取りや募集行為の線引きが投稿ごとにぶれます。

対策: 開設前に「DMでは一般的な質問まで」等の方針を決め、プロフィールに1行書く。

5.

事故やトラブルの事例を特定できる形で投稿してしまう

問題: 契約者が特定できる内容は守秘義務・プライバシーの問題になります。

対策: 時期・金額・属性をぼかし、一般化した「こういう場面で保険が役立つ」という解説に書き換える。

よくあるご質問

保険代理店はInstagramだけで契約が取れますか?

実測した5アカウントのうち、大手3社はキャンペーンと公式キャラクター中心の投稿で、契約に直結する導線ではなく認知・関係維持が中心でした。SNSでできるのは相談の入口までで、契約に至る募集行為は所属先のルールに従って進めるという立て付けで考えてください。

「業界No.1」「日本一」は使ってもいいですか?

根拠(調査方法・出典・前提条件)を示せる場合に限られます(監督指針II-4-10)。示せないなら使わないほうが安全です。

他社の保険と比較して紹介してもいいですか?

比較表示自体は禁止されていません。ただし監督指針II-4-2-2(9)が求める項目(保険期間・保障内容・引受条件・特約・保険料率・払込方法等)を示す必要があり、客観的事実に基づかない数値や長所だけを強調する比較は禁止行為に当たります。要件を満たせないなら比較しないほうが安全です。

DMで保険の相談を受けてもいいですか?

実測した大手3社でも対応は割れていました。個人情報のやり取りをしない旨を明記していたのは1社、問い合わせ窓口へのリンクのみを案内していたのは1社、DM・問い合わせに触れていなかったのは1社です。募集人個人のSNSも、所属先の教育・管理・指導の対象になり得ます(監督指針II-4-2-1(4))。DMでどこまで応じるかは、開設前に所属先に確認してから決めてください。

ハッシュタグは何個くらい付ければいいですか?

実測した5アカウント・投稿60件のうち、ハッシュタグが付いていたのは46件(76.7%)で、その46件だけで見ると平均3.3個・最大5個でした。Instagramの現在の上限も5個です。自社名・取扱う保険の一般名・地域名・相談テーマの4つの枠から選ぶと迷いません。

地域のハッシュタグはどう作ればいいですか?

実測した60投稿には、地域名のハッシュタグが1つもありませんでした。だからといって不要というわけではなく、自分の〈市区町村名〉〈都道府県名〉を自分で作って付ける枠です。近くで探している人に届けるための枠なので、実例が無いからと省略しないでください。

投稿頻度はどのくらいが目安ですか?

実測した総合保険代理店(フォロワー2,323)は週3〜4回(月・水・金曜が中心)・19時台の投稿でした。無理のないペースを優先し、投稿前に断定的な表現や比較表示になっていないかを確認する習慣をつけてください。

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